事業再構築補助金の今後は・・・ 2023/12/13

12月8日に事業再構築補助金のホームページに下記の2つの案内が出ました。
【1】事業再構築補助金に係る第11回採択発表の延期について
【2】事業再構築補助金に係る第12回以降の公募について

【1】は10月6日に応募締切となった第11回の採択の発表が、当初の予定の12月下旬~1月上旬から1月下旬~2月上旬へと延期になったという内容です。
【2】は第12回以降の公募について、11月12日の内閣官房行政改革推進本部事務局が実施した「令和5年度秋の年次公開検証(「秋のレビュー」)」の指摘を踏まえ、見直しを行たうえで公募を再開するというものです。

【1】については「審査に時間を要している」ということが理由とされていますが、これも「秋のレビュー」の指摘を踏まえたものだと思われます。

「秋のレビュー」については既に新聞紙上でもいくつか取り上げられていますが、再構築補助金事業について「新型コロナ対策としての役割が終わりつつある」なか「廃止、もしくは抜本的に事業を構築し直すべき」であり、「申請書・財務諸表の精査、四半期ごとのモニタリングといった仕組みが確立されない限り新規採択は一旦停止すべき」との指摘がなされました。

出典:事業再構築補助金ホームページからのリンク/政府の行政改革ホームページ
https://www.gyoukaku.go.jp/review/aki/R05/img/7_4_torimatome.pdf

このレビューが公開された際、事業再構築補助金の存続自体が危ぶまれるのではと思いましたが、どうやら第12回までは継続して実施される公算が強くなったようです。ただしモニタリングの強化や審査の厳格化など、採択に至るまでのハードルはだいぶ上がることが予想されます。また公募申請の時期に関しても本年度中の締め切りとなるかも不確定な状況と考えられます。

さらに来年度以降に関しては継続されるかどうかも不透明な状況です。特に令和5年度の補正予算で「ものづくり補助金」に幅賃上げを行う場合には補助上限額が最高1億円になる「省力化(オーダーメード)枠」が新設されることもあり、再構築補助金についてはこれまでのような運用が継続されることは難しいのではないかと思っています。

いずれにしても今後の動向は注視していく必要があると思います。